こころはいかにして生まれるのか



【目的】

様々な人間を見ている中で大きく分けて、楽しく生きてる人とつまらなそうな生きている人を見て「何が原因でこうゆう人間が分かれるのか」知りたくなった。

また現在の自分のポジティブ思考になる為には何が必要なのか、そして自分のメンタルを作る脳は他人と比べて何が発達しているのか?知りたくなり読み出した。



【感想】

脳の仕組みと感情がどうゆう風に作られてきたのかが分かり、そしてより心理学への探究心が高まった。

その中で遺伝性、環境性のより深みを知りたい。


1.脳の仕組み


大脳皮質とは情報量をより処理する為に、高等生物、人間に後付けとして発達してついたもの


p.34 前頭前野の機能

➀5感からの情報を整理して分かりやすい形に再構築

ワーキングメモリ=作業記憶

今リアルで起きている物事をリアルタイムで理解し思考する

メタ認知

自分が行う事の理由を内心でどう感じているか、客観的に理解する能力

④未来をシュミレート

未来の予測、料理に対して味付けでこうなるのでは?逆にこうしたら?

などの想像

目標志向的な行動を支えている


p37 共感性、社会性

側頭葉、頭頂葉、の接合部に位置する

他人の心を理解する能力は39歳位の間で発達すると考えられる


腹側運動前野および下頭頂小葉という部分にミラニューロンがある、

機能は他社の行動を観察して同じ様に行える機能(他社の行為を観察者の脳内に映し出すかの様に活動)

上記行為は五感も使用して活動(観察途中で目を隠しても音による動きで判断、想像する)



2.心とは

感情には「喜び・高揚・多幸感・快感・悲しみ・落胆・鬱・恐怖・不安・怒り・敵愾心・穏やか・」

さらにこれらが色々な割合で入り混じる


情動は行動や表情に現れる。

心拍数・血圧・呼吸数・発汗・瞳孔などの生理的現象


情動はポジ、ネガ問わず自律神経系の交感神経を上昇させる事が多い



p53悲しいから泣くのか?泣くから悲しいのか?

末梢起源説・中枢起源説

脳が情動を作り出し、それが全身の状態に影響を与えるのか?それとも反対か?

全身が反応している状態を脳が判断して情動体験が生まれる

脳が判断して全身が反応する


外界からの情報を受け取り体が反応し、脳がそれを判断したのち、再度体に情動体験が修飾される


p64 表情は人との大事なコミュニケーションツールであるが、実は他人の表情を見る事により自分の情動にも強く影響をもたらす。


p69 人は理屈で考えればやらない方が良いと分かってる事もするし、ナンセンスに思える事も人の行動に大きな影響を及ぼす事がある。これは情動が理性を超えて行動を支配するからである。


p83 大脳辺縁系は元々情動の制御のみならず、記憶にも重要な働きを行う。


日々膨大な量情報を受け取るが、全てを記憶していたら情報公害になり必要な情報を見失う。

すごく嬉しい成功体験

すごく嫌、恐怖失敗体験

上記の記憶は再度経験する、繰り返さないように記憶する。

そのため、情動と記憶は密接


記憶の種類


0.作業記憶(ワーキングメモリ)(前頭前野)

瞬時の記憶、容量に限界があり、瞬時記憶として蓄えられ、すぐに消されるため長期記憶はここでは受け付けない


1.陳述記憶(海馬・大脳皮質)

エピソード記憶体験した出来事を言葉に置き換えて表現できる

意味記憶単語英単語から単語の物体、意味を想起することができる(リンゴという言葉で赤い丸いものを連想)


2.非陳述記憶(言葉に置き換え辛い)

手続き的記憶(大脳皮質・基底核・小脳)技能、運動の巧緻性(練習をしていたら、動きができるようになった)


情動記憶(条件つけ)(扁桃体・海馬)感覚情報を恐怖や報酬と反復的に一緒に与えるとその感覚情報が恐怖や喜びと同等価値を持つようになる。


五感が受信した様々な情報を統合的に判断してその時の雰囲気、ストーリーで記憶もする。

ex なんだかこの場は嫌な予感がする。などは、過去の体験に似た雰囲気(五感含め)で恐怖や喜びと結びつき記憶されていて反応する


ex 危険なハシゴがあり渡るか渡らないか

(過去の経験をデータベース化し)ここを渡ると報酬があるのか、それとも恐怖があるのかなどを過去と照らし合わせ最適な行動、身体反応(自律神経系、分泌系)を覚醒させる。


記憶は有限であるため、生存とって意味が大きい=情動的価値が高いかどうかを判定して記憶に重み付けする。



p.99 経路

感覚系視床大脳皮質(認知)(精密な分析)+大脳辺縁系(情動記憶)


p134前頭前野大脳辺縁系の情動反応を上手く制御している

ex蛇がいた!!けど檻の中にいるから襲われないな。それに今叫ぶと迷惑だな。と現状で判断して制御を行う。


しかし脳のストレス、疲労などが強くなると制御が上手くいかなくなり、コントロールできなくなる

exお酒を飲むと、感情的になる


p165 報酬系の最も重要な神経伝達物質ドーパミンである。

ドーパミンの放出による効能

前頭前野に放出されると気持ち良い情動認知が起き、快感が生まれる。

側坐核に放出されるとその報酬を得られた原因と考えられる行動が強化される=その行動が病みつきになる。

扁桃体への放出により行動のブレーキとなっている不安や恐怖の情動反応が和らぐ

海馬に放出される事により記憶定着に関与


報酬を多く感じる仕組み

不確実性(意外性)

動物は決まって貰える(定期的)な報酬には飽きてきてしまう。が意外な時に得られた放出には喜びを感じる。

ex基本給は定期的に入るものだが、歩合給やボーナスなどは額が小さくても喜ぶ。


加えて不確実性には予想値の差でも感じ方は変わる。

ex 30の期待値を持った物に対して報酬が40だった場合(40-30+10)の誤差の分のドーパミンの増加がある。

この時に高揚感が生まれる。


結果 前頭前野に快感認知が生まれ、側坐核により快感が生まれた原因の行動強化が増す。

これを報酬予測誤差と呼ぶ。

これが予測可能になると、飽きるという感覚になる。

また予測誤差がマイナスになればガッカリする感覚になる。